知ってるようで知らない「源泉かけ流し」のこと

今日5月26日は「源泉かけ流し温泉の日」です♨

 

「源泉かけ流し」って、実は定義がバラバラ?

温泉といえば「源泉かけ流しがいい!」という声、よく聞きます。
実際、観光協会にも「源泉かけ流しの宿はありますか?」という問い合わせが少なくないそうです。

でも…じつはこの「源泉かけ流し」という言葉、法律などで明確に定義されているわけではないってご存じでしたか?
団体や業界、施設ごとに基準が異なり、「放流式」「循環していない」など、表現や考え方はさまざまです。

一般的には、「一度浴槽に注がれた温泉を再利用せずにそのまま排出すること」が「源泉かけ流し」とされています。
さらに、「加水・加温・ろ過・消毒(添加)」のいずれも行わず、湧き出たままの源泉をそのまま使用している温泉のことを「100%源泉かけ流し」や「源泉100%かけ流し」と表現することもあります(どちらの表記でも間違いではありません)。

当舘の温泉は、この「100%源泉かけ流し」。
湧き出た温泉がそのまま、手を加えずに浴槽を満たしています。

 

分析書は「浴槽の中の温泉」で作られている…わけではない?

温泉に入る前、脱衣所や浴室で「温泉分析書」を見かけたことはありませんか?
これは、温泉の成分や泉質を示すもので、当舘では浴室内に掲示しています。

本来、浴槽に入っている温泉そのものを分析することが望ましいのですが、実際のところ、温泉分析は源泉が湧いている場所で行うのが一般的です。
なぜなら、1回の分析に費用がけっこうかかるため、各浴槽ごとに個別の分析を行うのは難しいからです。

そのため、掲示されている成分は、浴槽に届くまでの間に空気に触れて変化したり、成分が薄くなっている可能性があります。

うちの場合は湧き出ている場所が浴槽ですので、その温泉を分析しています!去年更新したので分析書見てみてくださいねー!

 

「加水・加温・ろ過・添加」する場合は掲示義務あり

温泉法では、以下の4つの処理をしている場合には、その旨と理由を掲示する義務があります:

  • 加水
  • 加温
  • ろ過・循環
  • 消毒(添加)

これらの処理を行うと、泉質は変化し、成分が薄くなったり、本来の力が弱まってしまうことも。
でも一方で、大浴場を作ったり、設備を充実させるためには、これらの処理が必要になる場合もあります。
だからこそ、お客さまにしっかり説明することが大事なんですね。

 

最後に

源泉かけ流し、とひとことで言っても、その意味は宿など施設によってさまざま。

うちの温泉は、「100%源泉かけ流し」です♨.°˖✧

湧いたまま、ありのままの温泉を、どうぞお楽しみください^^